「はたらくをよくする®を支える産業保健体制の構築」~急成長企業が産業医選任に踏み切った理由とは?~

「はたらくをよくする®を支える産業保健体制の構築」
~急成長企業が産業医選任に踏み切った理由とは?~

Circles Life Technology Japan株式会社

Circles Life Technology Japan株式会社
People & Culture Department
部長
鳥居 佑次郎様
サークルズ ライフ テクノロジー ジャパン株式会社(以下、サークルズ)様は、全世界の電気通信事業者にデジタル変革を支援する通信SaaSを提供されています。2021年から本格的に日本で事業を開始し、社員数が増加する中で産業医選任に踏み切りました。急成長する企業にとって、社員の健康管理や労務体制の整備は避けて通れない課題です。当時の課題意識や産業保健体制の考え方について、鳥居 佑次郎様にピースマインド産業保健事業部の衣川 和臣が伺いました。

「急成長企業に必要な“見えない現場”への目配り」顧客先常駐・フルフレックスの働き方に対応する人事戦略

衣川 2020年から、5年の間に会社の規模が拡大し、状況も大きく変化したものと思います。人事として、環境整備が必要だと考えられたきっかけについてお聞かせください。

鳥居様 サークルズは、シンガポール企業として、大手商社様のご支援を得て2020年から日本向けに事業を開始し、2021年に日本法人を設立しました。そのため、駆け出し当初は体制やルールは整っておらず、社員の増員が見えてきた2022年になってから、はたらく環境の基礎である就業規則や勤務管理システムの導入を進めました。このような動きの中で、社員が顧客先常駐、フルフレックスという働き方であるがゆえに、管理部門が実情を直接確認するのが難しいことを実感しました。例えば、私が現場の働き方を確認するために、常駐先に出向いたとしても、セキュリティの関係でオフィスフロアまでは入れず、社員をロビーに呼んで、状況を伺うことになります。また、エンジニアやプロダクトマネージャーが業務特性上、世の中の動きがストップしている深夜帯にアップデートを行うことも多く、やはり状況の把握が一筋縄では行かないなと。

衣川 従業員数が増え始めた初期から課題を感じられていて、かなり早い段階から積極的なお取り組みをされていたのですね。その中でも、「産業医の選任」を決められた理由はどのようなものでしょうか。

鳥居様 当社の規模ですと、産業保健支援センターを活用することも一手ではありました。しかし、予約を取ろうと思うと1か月後になることもあり、タイムリーな支援が難しいこと、また当社の顧客先常駐という働き方や外国籍の社員が多数在籍している状況などをその都度支援員の方に説明して、理解していただくことのコストを考え、さらに勤務管理システムの導入後に丸1年かけて全社員の勤務状況を分析した結果、産業医を選任して、当社のことをよく知っていただいたうえで支援いただけた方がよいと考えました。

また、当社の社員には大手グローバル企業から転職して入社する社員も多くいます。私自身も、前職は大きな組織で人事を務めていましたので、産業保健体制や福利厚生の充実度についてはギャップがあることは理解しています。そのため、社員が前職とのギャップを感じないようにすることで、リテンションリスクを最小限に抑えたいという希望もありました。具体的には、はたらく環境をよくする横断的な図を描き、産業医の選任と並行して、高性能のPCや周辺機器の貸与、有給休暇は入社初日から、病欠休暇の導入、組合健康保険への切り替え、自己啓発の支援、バースデープレゼント、シンガポール本社でお菓子とジュースがどっさり提供されているのに対抗してランチ代の補助など、取り組みを進めてきました。


「相談できる安心が、働く力になる」人事と産業医の協働が生む“安心の土壌”

衣川 鳥居様はこれまで長年人事としてご活躍されていたかと思います。その時のご経験を踏まえて、今回の産業医の選任では、どのような点が決め手になりましたか。

鳥居様 これまでの経験から、産業医への相談は単なる手続きだけで済むことばかりではなく、例えば私傷病か労災か分からない状況から様々なヒアリングをして検討・判断するような場合も多いと感じていました。そのため、産業医の立場から助言をもらえること、判断が難しい場合はそれも伝えてもらえることが重要だと考えました。そのうえで、サークルズでは外国籍の社員も多く在籍しているため、英語対応可能で異文化への理解もある先生をご紹介いただきました。

衣川 ありがとうございます。英語対応可能な産業医ということで、弊社から先生をご紹介させていただきました。産業医選任後、鳥居様の感じられた変化はございましたか。

鳥居様 何か起きた時に迅速に相談できる体制が整ったことは大きいです。人事として私と先生との面談を定期的に行っていますが、非常によくサークルズの状況を聴いてくださり、信頼関係を築くことができていると感じています。長時間労働の具体的な分析など、必要な時に細かくアドバイスをいただけるので安心感があります。産業医面談を行った社員に、聞いてみると、「話したいことは全部話せた」とすっきりした様子も見受けられるので、総じて良い方向に進んでいるのではないかと思います。

「パフォーマンスを最大化する土壌づくり」産業医と進める取り組みで“働きやすさ”を育てる

衣川 産業医との取り組みの中で、今後さらに深めていきたいテーマはございますか?

鳥居様 最近はシンガポール本社に健康経営の視点が入ってきており、日本でできることを確認しながら進めたいと考えています。特に、深夜業務が習慣化しがちな現状なども踏まえ、サバティカル休暇を最近導入したのですが、このような長期的なパフォーマンスを最大化する制度設計や、ウェアラブルデバイスを活用した健康指標の把握など社員の働きやすさを向上させることができるような仕組みを検討していきたいと考えています。産業医の先生には、当社について深く理解されている産業医として、様々なアドバイスをいただきながら進めていきたいと思います。

衣川 本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。今後も引き続き、貴社の「はたらくをよくする®」に向けて全力でサポートさせていただきます。これからも安心・安全で働きやすい環境づくりのお力になれるよう尽力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

中央向かって左:Circles Life Technology Japan 鳥居様
向かって左から:ピースマインド 栗原、荻原、衣川
鳥居 佑次郎様 プロフィール
Circles Life Technology Japan株式会社 People & Culture Department 部長
2005年 国際基督教大学卒業。2013年より人事。2022年よりサークルズの管理部門責任者。
従業員が安心・安全に働くことができる産業保健体制の運営に取り組む。
社名

Circles Life Technology Japan株式会社

事業内容

全世界の電気通信事業者にデジタル変革を支援する通信SaaSを提供

設立

2021年

従業員数

850名(2025年11月末時点)(グローバル)

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