女性、男性、障がい者、外国人…。すべての人が安心して活躍できる職場に
荻原 女性活躍も積極的に推進されていますね。「えるぼし認定」の最高ランクを取得されています。
鎌田様 当事業団の事業領域である看護、保健、介護などは女性の多い業種です。専門職の女性職員に長く力を発揮してもらうために、3年間の育児休暇制度や、正職員の身分を継続したまま短時間勤務や週3~4日の勤務を可能にする制度など、ワークシェアできる環境を整えています。また、女性管理職のロールモデルをつくり、職種を問わず役職を目指すことができるような仕組みもつくりました。 職員は患者様の命や利用者様のお世話に向き合っています。職員が不安を抱えることは、仕事面でリスクを背負うことに通じます。安心して働ける仕組みを整えることは、非常に大事です。
荻原 現在、年間育休取得者は720人に上るとか。素晴らしい数です。 制度を整えても、カルチャーとして根付かせるのは難しいものですが、その点はどうされているのですか。
鎌田様 大事なのは職場長の理解だと思います。職場長が職員の抱えている問題を理解し、解決に寄与する制度を提示できたら、職員も安心して制度を利用できます。そこで2019年に「両立支援ハンドブック」をまとめ、職員全員に配布しています。
荻原 一方で、外国人の受け入れや障がい者の雇用などにも積極的ですね。
鎌田様 はい。女性だけでなく、男性も、障がい者も、外国人もすべての人に活躍してもらいたいと考えています。外国人に関しては、経済連携協定(EPA)に基づき、看護・介護人材を受け入れてきました。患者様や利用者様ときちんとコミュニケーションをとりながら仕事をしてもらえるよう、職員として迎え入れ、介護福祉士国家試験合格を目指した学習スキームを用意しています。受入施設と連携し日本語や介護の専門知識を習得できる体制を整備した結果、介護福祉士国家試験合格率は72%となっています。 2017年以降、毎年2桁の人員を介護人材として受け入れています。外国人を迎えることで、仕事を教える日本人職員側も自分たちの仕事を見直せます。また文化や価値観の違う相手を理解する姿勢もできる。これは今後も多様な人材と一緒に働く上で役立ちます。
荻原 多様な人を受け入れることでさらに受け皿が整う。好循環になっているのですね。では障がい者雇用はいかがでしょうか。
鎌田様 各施設の障がい者の雇用を一元化し調整しています。中には人員や業務内容の関係で雇用できない施設もあります。その場合はほかの施設がカバーする。このように事業団全体で雇用を増やし、また雇用できる仕事をつくり出して、現在は障害者雇用率2.4%を達成しています。
荻原 まさに「すべての人」に活躍する場を整備されていることがうかがえます。