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速報:「新型コロナウィルス感染症に関する相談傾向の分析」を実施。新型コロナウィルスに関連したメンタルヘルス相談件数は3月から4月にかけて4倍に急増 継続的なセルフケアや、ラインケアによる不調予防や早期発見/早期対応が重要

EAP(従業員支援プログラム)相談窓口の利用状況データをもとに、新型コロナウィルス感染症に関する相談傾向の分析を実施しました。

【今回の調査結果における3つのポイント】
1. 緊急事態宣言後の4月に新型コロナウィルスに関連した相談が急増

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【図1】全相談数における新型コロナウイルス関連相談数
 
東京都では3月2日から学校の休校措置が取られ、在宅ワークに切り替える企業も少しずつ増えていく中、2020年4月7日(火)に東京都に緊急事態宣言が出されました。これを機に在宅ワークとなった企業も多かったと思われます。
ピースマインドの相談窓口は「新型コロナウィルス」に特化した専門窓口ではありませんが、新型コロナウイルスに関連した相談は社会情勢に連動するように3月に入り徐々に増えていきました。
特に、緊急事態宣言が出されて以降でピークをむかえ、4月のコロナに関連した相談件数は3月に比べて4倍寄せられる結果となりました。
 
2.4月中に受けた相談の約60%を直通相談(ホットライン)が占める
 
図2_利用方法別割合の推移と直通相談の利用増加.png
【図2】利用方法別割合の推移と直通相談の利用増加

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【図3】新型コロナウイルス関連相談 利用方法の割合

ピースマインドの相談窓口は、日時を決めて相談を行う「予約型の相談」と、その場ですぐに相談を行える「直通型の相談」(ホットライン)の2種類がありますが、直通型の相談の利用数が1月から4月にかけて増えています。「先が見えない」「複雑な」「継続的な不安を感じる状況」においては、不安や困りごとを感じた時にすぐ、手軽にワンタイムで利用できる電話での相談ニーズが高いものと考えられます。
また、在宅ワークが増え始めたであろう3月には、人事や管理職専用の相談窓口の利用も多く寄せられていました。入国制限や特措法の発令などで企業内でも新型コロナウイルス感染対策に伴う動きが活発化し、迅速な社内での対応立案や情報が必要とされたタイミングであったことが一つの要因ではないかと考えられます。
 
3.コロナに関連する相談の3割強が在宅勤務のストレス
 
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【図4】新型コロナウイルス関連相談内容
 
コロナに関連した相談は、1月から2月は「感染に関する不安」「検査」などに関する相談が中心的でしたが、3月や4月に入り在宅ワークが始まり出した時期には、「在宅勤務によるストレス」に関する相談が増えるようになりました。
 
<相談例>(一部抜粋)
・集中力低下によるパフォーマンスの低下/過集中による疲労
・業務のやりにくさや、それにともなう残業の増加
・職場のメンバーとのコミュニケーション不足
・家族との折り合いや家事との両立
・コロナ禍においても出勤せざるを得ないことでの不安
・オンラインによるコミュニケーションへの不慣れからくる「オンライン疲れ」
・生活リズムが崩れてしまい、睡眠などの問題
・アルコールの摂取量の増加
※当社への相談内容を基に、プライバシーを配慮して修正を加えてまとめています。

図5_在宅勤務拡大における『出社対応者』『在宅勤務者』の相談の声.png
【図5】在宅勤務拡大における『出社対応者』『在宅勤務者』の相談の声
※当社への相談内容を基に、プライバシーを配慮して修正を加えてまとめています。

  【今後予測されること・その準備】
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【図6】時期に伴う新型コロナウイルス関連相談の内容と支援ニーズの変化

問題発生初期(1月~3月)、緊急事態宣言が出されている自粛期間である現在(4月~5月)において、相談内容は変化しており、各時期に応じた対応が求められます。
そして緊急事態宣言が解除された以降においては、各社による状況の違いもあり、個々の置かれている状況の格差は広がっていくことが想定され、さらに多様な対応が求められることが想定されます。

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【図7】コロナ問題の心理的プロセス

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【図8】コロナ問題の心理的プロセスと求められる支援

新型コロナウイルス感染症拡大の状況下における現在の心理状況や、不調状況の推移は、天災等のクライシスが発生した際の状況と近い動きを見せています。今後、自粛解除に伴い、新たな環境変化を迎えることが予想されるため、5月時点では不調を示していない場合でも、これまでの負荷の蓄積により体調を崩していくことも想定されます。
したがって、継続的なセルフケアや、ラインケアによる不調予防や早期発見/早期対応が重要となります。
特に、自粛解除に相当する「幻滅期」においては、これまでの遅れを取り戻そうと過重労働になることや、気持ちの面でも「頑張らなくてはならない」「みんなで乗り越えていこう」という雰囲気が生じやすくなります。
そうした雰囲気の中では、自分の不調のサインに気づきにくくなったり、ついつい見過ごしてしまうことが増えがちです。気づいたころにはかなりの体調不良を抱えている場合も少なくありません。
また、災害時には、集団で「こうすべき」という規範に対する感受性も強くなりやすいと言われており「自分だけが弱音を吐いていられない」「みんな頑張っているのに」と不調を言い出せないような方も増えてきがちです。
だからこそ、自分自身のセルフケアを大事にしていくことはもちろん大事ですが、組織が不調者を予防するための取り組みや、不調を早期に発見し早期に対応できるような体制や雰囲気を作ることが非常に重要となります。
  
【調査概要】
・調査期間 : 2020年1月1日~2020年5月8日
・調査対象 : 同期間内、ピースマインド提供の企業向けEAP(従業員支援プログラム)相談データ1,577件を集計
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【関連情報】
《特設》新型コロナウイルスに関するこころとからだのケア情報


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