2020/01/16

ハラスメントを防止するための職場環境づくり、問題に気付いた時の対応

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近年テレビや新聞、インターネットなどで「ハラスメント」という言葉を目にする機会が増えました。2019年5月の労働施策総合推進法の改正(いわゆるパワハラ防止法)を受け、ハラスメントへの社会的関心は一層高まっています。

 

そこで、今回は「ハラスメントを防止するための職場環境づくり」「ご自身がハラスメントを受けていると感じた場合」「ハラスメントを受けている人に気づいた場合」「ハラスメントの加害者にならないために」など、それぞれの立場で心がけることを解説します。

 

ハラスメントを防止するための職場環境づくり

ハラスメントを防止するためには、「ハラスメントをしない、させない、許さない」という職環環境を作ることが大切です。また、ハラスメントは早期の段階に対応することが非常に大切です。対応のタイミングが遅れたり、初動の対応を誤ると問題がより大きくなったり、こじれることも多くあります。日頃から「ハラスメントを許さない」職場環境づくりと、問題に気付いた際に素早く適切な対応ができるようにしましょう。

 

ハラスメントを受けていると感じたら

ご自身がハラスメントを受けていると感じた場合、以下のような点について心がけると良いでしょう。

 

■ 可能であれば、「やめて欲しい」とはっきりと伝える

■ 信頼できる人に相談する

■ 解決が困難な場合には、社内・社外相談窓口に相談する

■ いつ、どこで、どんなことがあったかを記録にとる

■ 身体的・心理的症状がある時は、人事、産業保健スタッフ、カウンセラー、専門医などに相談する

 

パワハラの場合は、加害者側が無自覚にパワハラ行為をしていることも多く、「やめて欲しい」と伝えることで、相手の感情を逆なでしてしまう可能性があります。そういった可能性がある場合は、無理をせずに信頼できる人や社内・社外の相談窓口に相談しましょう。

 

また、ハラスメントを受けていると感じることがあれば、「いつ、どこで、どんなことがあったか」記録を取っておくと、相談窓口と繋がった時にスムーズに相談を進めることができます。例えば、「何月何日何時何分に、どういうことが起こり、誰と一緒にいて、何と言われた」というように、具体的に詳細の内容を記録しておきましょう。

   

職場でハラスメントを受けている人に気づいたら

自身が加害者・被害者ではないが、同僚や後輩などがハラスメントを受けていることを見かけた場合は、以下のような対応を心がけましょう

 

■ 被害を受けている人に声をかけてみる

■ ご本人の意向を確認する

■ 一人で抱えず、上司、人事、産業保健スタッフに相談してみる

■ 可能であれば、加害者に「その行為は不快である。ハラスメントになりうる行為なのではないか。」と伝えてみる

 

被害を受けている人から、ハラスメント被害について相談された場合は、先ずしっかり話を聞きましょう。その上で「加害者に謝ってほしい」「一緒に相談室に行って欲しい」「ここだけの話にして欲しい」といった、ご本人のご意向を確認して行動しましょう。ご本人が名前は伏せて欲しいと言っている場合は、対象者を明確にしないで専門的な相談窓口に相談をしてみましょう。一人で抱え込まずに、関係者と連携をしながら上手に対応を進めていけると良いでしょう。

 

また、話を聞く時には、セカンドハラスメント※に十分注意しましょう。やっとのことで、嫌な体験をしていることを相談したのに、「あなたにも非があるのではないか」などと言われてしまうと、二つ同時にハラスメントを受けている状態になります。途中で話を遮ったり、アドバイスしたりすることは避け、相手の話を受け止めましょう。

※相談者が相談に対応をした者の言動などによって、さらに被害をうけること

 

ハラスメントの加害者にならないために

管理職から部下への指導場面などで、どこまでが指導で、どこからがハラスメントと見なされるのかの境界線に悩まれることがあると思います。また、パワハラ加害者の中には、自身の行為がパワハラにあたる自覚が無い方が多いこともあります。

 

ここでは、ハラスメントの加害者にならないためにできることとして、「しない3原則・プラス2(あやまり方+伝え方)」をご紹介します。

 

しない3原則

1.感情的な叱責はしない

2.不快、やめて欲しいと言われた行為は繰り返さない

3.人格・人間性の否定はしない

ハラスメントは感情的なやり取りになってしまいますが、感情的な叱責はすこし置いておく、やめて欲しいと言われたことは繰り返さない、また人格否定をすることは絶対に避けてください。

 

プラス2(あやまり方+伝え方)

1.言い過ぎたと思ったら、あやまる

2.改善してほしいことについては、明確かつ具体的に伝える

 

言い過ぎたと思ったり、悪かったと思ったりしたら謝罪することも大切です。そして謝罪をした後は、同じ行為を繰り返さないように注意しましょう。

 

改善してほしいことを伝えるときは、「これはしてほしくなかったので、次はこうして欲しい」というように相手の行動にフォーカスをしてください。怒る・叱る・注意するのではなく、「次はこうして欲しい」と相手にリクエストをするように置き換えることができると、やわらかく伝わり、相手が受け入れやすくなるかもしれません。

 

上記の他にアンガーマネジメント研修などを活用して、ご自身のイライラの原因や怒りの傾向について自己理解を深めて、対処法を考えることも大切です。

 

おわりに

今回は「ハラスメントを防止するための職場環境づくり」「ご自身がハラスメントを受けていると感じた場合」「ハラスメントを受けている人に気づいた場合」「ハラスメントの加害者にならない為に」など、それぞれの立場で心がけることを中心に解説してきました。

 

ハラスメントを防止するために、一個人として心がけることに加えて、組織全体としてハラスメントに関して正しい最新情報をインプットすることや、風通しの良い職場づくりに取り組みましょう。

 

 

 

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