ニュースリリース

【調査結果】20代のストレス度低減のカギはコーピングにあり?

~ 約30,000人を対象としたストレスチェック結果のデータ分析より ~

 

 「職場」と「人」への支援(EAPサービス)(※1)を通じて企業の持続成長に貢献する、ピースマインド・イープ株式会社(代表取締役:西川あゆみ、本社:東京都中央区)は、約30,000名のストレスチェック結果データをもとに、年代別のストレス度とコーピング(※2)の傾向の分析を行いましたので、ご報告いたします。

 

■ 今回の調査結果のポイント

1. 年代が若いほど、ストレス度が高い傾向(図1)
 20代、30代、40代、50代のストレス度の平均値を比較すると、年代が若いほどストレス度が高く、20代のストレス度が最も高いという結果になりました。

2. 20代は「他者への相談」や「気分転換」、「消極的な思考」といったコーピングを用いることが多い(表1、図2)
 20代、30代、40代、50代のコーピング(※1)の傾向を分析すると、「問題解決」、「前向きな思考」は年代が若いほど用いにくく、一方で「他者への相談」は年代が若いほど用いやすいという結果になりました。特に20代は他の年代に比べて「他者への相談」や「気分転換」、「消極的な思考」を多く用いる一方、「問題解決」、「前向きな思考」や「感情的な発散」を用いることが少ないことが明らかになりました。

3. 20代が用いやすいコーピングのうち、「消極的な思考」はストレス度を高める可能性あり(図3)
 各コーピング得点の平均点をもとに、そのコーピングをよく用いている高群と、あまり用いていない低群に対象者を分け、それぞれの群のストレス度を比較したところ、20代においては「問題解決」、「前向きな思考」、「他者への相談」、「気分転換」という対処法はストレスの低減につながっている一方、「消極的な思考」、「感情的な発散」はストレスを高める可能性があるという結果になりました。

※1: EAPサービスは当社の事業名です。EAPは“Employee Assistance Program”の略称で、「従業員支援プログラム」と訳されています。
※2:コーピングとは、ストレスに対処する方法のことです。コーピングにはたくさんの種類があり、人それぞれに用いやすいコーピングがあります。ただし、学習によって新たなコーピングを身に着けることが可能です。また、使えるコーピングの種類が多いほど、さまざまなストレスに対処しやすいと考えられています。

 

■ 考察

 本調査から20代は問題解決に向けて「他者への相談」をすることや、問題から距離を置くために「気分転換」や「消極的な思考」を用いることでストレスに対処していると考えられます。20代は経験の少なさ等から、他の年代に比べ業務上生じた問題等を自力で解決する力に乏しいことが想定されます。そのため、自ら解決できない問題について他者に援助を求める「他者への相談」のスキルは20代にとっては有効なコーピングであると考えられます。しかしながら、「前向きな思考」を用いずに「消極的な思考」を用いがちであることによって、問題解決に取り組むためのモチベーション自体が乏しいことも予想されます。
 さらに20代が用いることの多い「他者への相談」や「気分転換」はストレスの低減につながっている一方で、問題解決をあきらめるという「消極的な思考」は有効なストレス対処法ではないことが示されました。有効なコーピングを多く用いることがストレスの改善につながるという仮説に基づくと、20代のストレス度を改善していくためには、問題解決を諦めるのではなく、前向きに考え、自ら問題解決に取り組んでいくといった積極的なコーピングスキルを身に着けることが必要であると考えられます。
 当社の提供するレジリエンス・ビルディングやポジティブ・ステージ等の研修では、困難な状況にしなやかに対応する力や問題解決志向を身に着けることが可能となります。これらを20代に実施することで、「前向きな思考」「問題解決」コーピングスキルを伸ばし、ストレスの低減を図ることができると言えます。

 

■ 調査概要

【調査期間】
2015年12月~2016年11月
【調査対象】
ピースマインド・イープがストレスチェックサービス『ストレスチェック~職場とココロのいきいき調査』(http://www.peacemind-jeap.co.jp/services/stresscheck)を提供した団体から抽出された従業員30,871人
(20代4686名、30代7000名、40代9777名、50代9408名)

 


【図1】年代別ストレス度(20代を1とする)

 

【表1】各コーピングの説明

 


【図2】年代別コーピングの傾向(20代を1とする)

 


【図3】20代のコーピング別ストレス度(20代平均を1とする)


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